霊安日記

jf_nights の霊安草子。

夏休みギラギラ太陽日記 ~ 31日目(遠野之抄 零日目)

9/5。今日こそ遠野へ。

旅行の日記は完結に時系列を追って書くことにする(そうしないと延々と書き続けそうで時間がやばくなりそうだから……)。


朝4時半に起きる。始発で行こうか迷ったが、眠かったからもうひと眠りすることにする。

5時半に再び起きる。まぁ椅子だからぐっすりは寝られないが、こないだの東京と違い横を向いて寝たにもかかわらず肩が痛くならなかった。わやわやとして6時ちょっと前に店を出る。

6:11発の電車に駆け込み乗車。駆け込み乗車はよくない。


6:30

氏家 とかいう駅に着く。乗り換えたりするわけではないが、電波が非常に悪い。


7:05

黒磯 にて東北本線に乗り換え。
扉が手動で開くようになってるから、誰も乗り降りしないと駅に停まっても扉が開かなくて不思議な気分だ。ここらへんの電車は扉に段差があって一度つまずいた。


着く直前、不思議な夢を見ていた。Twitter参照。

9:00

福島駅に着いた。ここで次の電車が来るのが1時間半後なので降りて駅周辺をぶらぶら歩く。
駅前のピアノと作曲家の人(失礼ながら名前を忘れた)の像の前の椅子に腰かけて目を覚ましながら一息ついていたら、隣でおばあさんが三人おしゃべりを始めたが、かなりの言葉が聞き取れなかった。

稲荷神社があったからてくてく歩いていった。稲荷神社って全国各地にあるなぁ。
京都から参りました、って言っておいた。
駅までの帰りにお弁当屋さんがあったのでお弁当を買った。324円。消費税8%はややこしい。



ここらへんで『遠野物語』の書き出しが終わって『拾遺』に移る……が拾遺は多い……。

13:20

「カシマダイ」と聞き取った駅あたり。ここらへんも非常に電波が悪い。仙台を出た時はかなり雨が降っていたけど、ここに着いた時は陽が差している。


14:00

小牛田駅のホームで「アアァッ!!!」「よっしゃ!」「なんでや!!!」と叫んでいたおじさんがいて、電車内にて目線が合う。別段何も起きなかったと思ったら次の駅が近づいてきたときに席を立ってどこかへ行ってしまわれた。



花巻駅での乗り換えが今日最後の乗り換えだ。ちなみに最後の電車は2両だった。
4人席の片隅に座っているが、向かいの席に男子高校生が二人座っている。いろいろ話を聴いてると面白かった。この二人の会話から、遠野物語で知り得た地名が飛び出してきてココロオドっていた。




このあたりかもうちょっと後で急にお腹が痛くなりトイレに行きたくなる。されど、電車を降りると次の電車は(おそらく)1時間後であるだろうし、そもそも駅にトイレがない。さてどうしたものかと考えて、とりあえず遠野の神々に向けて「明日からの三日間、出来る限りを尽くして回って参りますので、どうかおなかをお助けくださいませ」と念じたところ、お腹の痛みがますます酷くなってきた。ひえぇぇと思いながら、いかにもやばくなったところでふと後ろを振り向くと、車両を繋いでいる繋ぎ目にトイレがあった。あぁ助かった、と用を足す。遠野の神々に感謝しなければ。



言葉にならない叫びを上げている。

16:59

ついに遠野の地に降り立つ。遠野市自体にはだいぶ前から入ってるけど。

感動しながら駅前をウロウロしてたら同じように満面の笑みを受かべている大学生らしき人がいた。

どうやら駅前の「旅の蔵遠野」という建物でレンタサイクルがあるらしい。iPhoneで確かめると17時までとなっており、ウロウロしてる間に過ぎてしまっていたが、建物の扉に近づいてみると10月くらいまでは時間を延長して開いていた。

17:30

旅の蔵遠野に入る。レンタサイクルのカウンターにはおばあさんが話しておられたので、お土産コーナーにて「30分で読める!」と銘打ってある『漫画遠野物語』を立ち読む。15分くらいで読み終わってカウンターに誰もいなかったので貸し出しを頼む。明日も貸りたいと言うと半日プランということで1540円。めでたくママチャリを貸り受けることに。ついでに地図ももらって、この時点で17:48.
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とりあえず駅から一番近く行けるスポットが『遠野物語 八』のサムトの婆の何かがあるところと太郎カッパというところだったので、自転車で適当に漕ぎだす。途中道を間違えるがなんとかサムトの婆のところに辿り着く。iPhone では写真を撮らず、父親の戸棚に入ってたのを適当に掴んで持ってきたデジカメで撮った。このデジカメ、あとで父親に聴いて確認したのだが、ズームができない。ぐぬぬ
サムトの婆のところは八に書いてあることをだいたい要約したことを書いた石碑と誰かの墓みたいな石が立っていた。写真に収めて太郎カッパへ。
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ここへ向かう途中の道がサイクリングロードと一応書いてあるのだが完全に砂利道でガタガタ。ママチャリでこんなとこ走っていいのだろうか、というか下手したら石で滑ってこけてしまうのでは、と思いつつ目的地へ向かう。途中、左右を完全な田んぼに挟まれて走っていたのだけれど、一箇所だけ稲が植えられていないところがあって、鳥が羽を休めていたように見えたところの横を通ると、そこからばちゃばちゃと音がして鳥たちが一斉に飛びたってしまった。音がしたところには何かがいるような波ができていたのだけれど、だんだん静かになって波紋のみになった。ちょっとだけ怖くなってまぁでもまだ微妙に陽が残っていたから先へ進むと、カッパ太郎のところへ着いた。道の横に池があって、自転車を停めてそちらへ歩いていくと、右目の視界の隅に何か黒いものが一瞬走り去るような光景が映った。はっと思って見直したけれどもう誰もいない。わりと引き返そうか迷ったけれど、奥へ歩いていくと休憩所みたいなところに出た。そこで気がついたんだけど、さっき映った黒いものが去って行った方向を見ると先述した田んぼのばちゃばちゃ音がしていたところの方向だった。この時点でかなり怖くなってきて、気がつけば陽は落ちかけていた。カッパ太郎の淵?に置いてある河童の像二体をなんとか写真に撮ったところで、

めっちゃこわかったので自転車のところまで戻った。ちなみに↑では河童ガ淵って書いてるけど間違えてる。
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気がつけば真っ暗で、ここで初めて気がついたんだけど暗いと地図が見えない。街灯なんてほとんど立ってないような道路だから、明かりは自分のiPhoneと自転車の明かりぐらいしかない。さすがにこれ以上先に行くのはいろいろやばそうだったからとりあえず駅まで戻った。

遠野駅の北に民宿を発見。発見というか、実は旅立つ前からここに泊めてもらえたら泊まろうと思っていたところだけど。予約をしていない者ですが……と一晩泊まれるかどうか訊いてみるとOKをもらえた。本当にありがたい。しかも適切な部屋が空いてなかったのか、なんか12畳の部屋に一人でもらえてしまった。感謝感激。とりあえず電源とかを確保して一息ついて父親に無事を連絡する。

19:45

晩ご飯は近くを自転車でふらふらしてたらイズミヤみたいなとこをみつけた。とぴあ というところ。20時に閉まるから急いで入っていくと食品売り場が半額の嵐だった。ありがたい。えびカツ丼(380円のところを190円)で温めてもらってついでに午後の紅茶を買って民宿に戻る。

この民宿、普通になにかいそう。

戻ってごはんを食べ終わってから、旅の蔵でもらった地図と今日電車内で書き出していた遠野物語リストといんたーねっつを参考にして地図に場所を書き込んでいく。といってももともと地図にかなり書き込んであるから、場所に丸をつけていくくらいだけど。

想定より遠野が広く、遠野物語内での場所に行けるかどうかかなり怪しいものが多い。半分くらいは地図の外である。ぐぬぬ。ただ、自転車でだいたい1kmを5分で走れる想定となっていて、夕方電車で遠野から30分くらいかかる宮守へも普通に自転車で行けるように地図に書いてあるので、もしかしたら結構回れるかもしれない。電車内で言ったのでちゃんと有言実行しておかねば。

という日記を書いていたら日付けが変わってしまった。それなりに地図に丸がついたので、明日は遠野の東の方をぐるぐる回ろうと思う。

風呂に入って寝る。